途中で腐らず続ける方法

「毎日1300キロカロリー、とって下さいね。」とトレーナーに言われた。

今まで適当に毎日食べてきているものの、お菓子はほとんど食べないほう。
まあまあ気を遣っていたつもりだったけど、いざ毎食のカロリーを「あすけん」というアプリで記録してみると、結構余裕で1300キロカロリーをオーバーしていたことを知る。

さらにトレーナーは畳み掛ける。

「タンパク質は一食20g、脂質は・・」

一食あたり摂取するカロリーがこうも決まっていると、本格的にタンパク質の含有量を測り、一食、一日にどんな食材でどのくらい食べたのかを計算してみないといけなくなる。

毎日食べるものを固定してしまえば楽なんだろうな、と思う。
どちらかというと、食にそれほど執着がない人なのが幸いだけど、例えば、毎朝フルグラ50gにを、アーモンド効果砂糖不使用200mlに、いちごを3粒または伊予柑を1個。

昼は100gの鶏胸肉に、ご飯100g、梅干しとブロッコリー30g。夜は納豆1パック、甘酒1杯、海藻の味噌汁、ゆで卵、ベビーチーズ1個。間食に干し柿、またはデーツ、チョコレート(カカオ70%)などで調整する、という風に。

こんな感じで1250ー1300キロカロリーだけど、夕飯にご飯やおかずらしい物を食べない内容。

最初はお腹が空くだろうと思ったけど、意外とゆっくりと食べていると空腹は満たされる。

さらに畳み掛けてくるトレーナーによると、

「夕飯は18時までに食べ終わり、空腹のまま寝て朝を迎えてください。」

そんなことできないよ、というのが本音だけど、できる限り夕方から分けて食べ、早い時間に食べ終わるようにしている。

そんなわけで食べ物から整えながら筋トレをしてるけど、思うように体の見た目が変わっていくほど、45を過ぎた女性の体は思うようにいかないということを知った。

毎回の筋トレの際に体重や筋肉量などを測り、データが携帯に転送される。

それを見て、一喜一憂する暮らしが半年ほど続いてきて、一方で体は素知らぬ顔で以前のままである。

だんだんメンタルが辛くなってきて、続けてもこのままじゃん、と折れ始めてしまった。

でも、ここからがさすがの45歳である。

今までも努力したけど、結果が見えてこない、という局面に何度も差し掛かってきた。

こういう時に乗り切るには、「機械的にただ淡々と続けて、その時結果を追わない」ことだということを学んできた。

かつてなんとなく始めたマットピラティス。週に1回しか行かない上に、大した運動量もないと思っており、汗もかかないし、筋肉痛にもならず「動いた感」は皆無だった。

しかし、元々「ピラティスってなんなの?」という興味だけではじめ、ゴールを設定しないゆるい始まりだったことが奏功した。

淡々と続けて3年経ったある日、ふとお風呂場で咳き込んでみたらびっくりするほど腹筋の筋肉が見えたのだ。

私は意外と地道に体幹を鍛えていたようで、この時初めて「サボらず黙々と言われたことをひたすら疑わずに真面目にやる」ことが、腐らず飽きず、”やめたくならない”自分にし、結果が出てくるフローなのだということを知った。

そういうことを一度体験すると、気づくのだ。
途中「これ、本当にあってる?」とか、「いつになったら⚪︎⚪︎になるんだろう」とか、そういう自分の邪念が、「早く効果が欲しい」などと自分を焦らせて自分”妨害”してしまうということを。

そんなことを思い出し、ただ真面目に継続し、本当に”辞めない”ことだけを大切にすることに目標を置き、何月くらいに、どうなる、などという大志を抱くのをやめ、「ひたすらやめない」ことに決めて淡々と習慣にしてしまおうと決めた。

そう思えば、別に効果が見えても見えなくても、やめるよりはマシなはずである。

その途中で、何がしかの効果が見てきたら、その時の喜びが継続の栄養になる。

考え方を、ひとまずそうシフトし直し、習慣化して過ごす。

さらに言うなら、この生活を続けて今度は別なことに興味を移す。すると、自分の体がどうなったかなんて気にならず、新たな興味に向かえるので、さらに「淡々とした作業」に拍車がかかるのだ。

そういうわけで、私は淡々と決めたメニューと筋トレ生活を続け、今度は興味を他に逸らすための新たな目標を自分に貸してみることにした。

もちろん、「このやり方、あってます?」などと見直すことも大事だけど、途中で腐ろうとする自分のメンタルから逃げること。

それが一番有効なことを知ってるって、結構強いけど、それもこれも今まで継続しようとして失敗しそうになったけど、継続だけを続けて成功できた体験によるものなんだよなと思うと、腐りそうになった自分との戦いさえ肥やしになるんだよなあ、とつくづく思って頼もしく思うのだった。

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